僕の投稿を真剣に読む人は、おそらく歯の問題に真剣に取り組みたいと考えている方々だと存じます。これから歯の治療を真剣に行いたい方々へ、歯科医師を選ぶコツと歯の治療を成功させるための考え方をお伝えさせていただきます。
歯科医師を選ぶ時に最も大切な事は、歯科医師の治療技術よりも「倫理観」です。倫理観がなければ治療そのものに一貫性と整合性が伴わなくなり、
場当たり的な治療になります。
無計画な治療が重なる事で、歯の問題が複雑化し、最後は収集がつかなくなります。これを防ぐためにはまず歯科医師の考え方を先に理解しておく必要があります。高い倫理観を持つ歯科医師のポイントをお伝えします。
1治療よりも説明を大切にする
2患者さんからの質問を嫌がらない
3大切な事を他人任せにしない
4効率ばかりを重視しない
5スタッフに対して丁寧に接する
6治療について隠し事をしない
7ミスをきちんと認める
8患者さんに対して時には厳しいと事も きちんと伝える
9拡大鏡を普段から使用している
10専門性の高いクリニックと連携が取れるようにしている
ほとんどの歯科治療は、保険制度の制約とルールに基づいて、診断と治療方針が組み立てられています。多くの方々に安価で幅広く対応する事を前提にしているため、患者さんの状態や希望に合わせて細かく対応できるように設計されていません。つまり、患者さんが保険制度のルールに合わせて治療を受ける仕組みになっています。歯科医師は、保険制度のルールに沿って診断を行い、限られた時間と材料、決められた条件と制約に基づいて診療します。医療制度という観点から見れば、『倫理観』はあまり重要ではありません。
重要な事は、保険制度のルールを守っているかどうか?であり、高い倫理観であっても制度のルールを破れば、指導の対象となり、診療体制を維持できなくなります。
では、高い倫理観はなぜ必要なのでしょう?それは2つの理由があります。実は保険の制約とルールが患者さんにに不利に働く事があります。優秀な歯科医師はこれを防ぐために治療の順序と範囲を、自らの考えに基づいて予め設定します。これが歯科医師による裁量権であり、各歯科医院のスタイルに繋がります。自由診療は保険制度では対応できない時の為の手段となります。
保険制度のルールと制約を守りながらも、患者さんの利益を追求すると、歯科医師側の利益と相反する事があります。それでもできるだけ患者さんを優先するとなれば、献身的な対応を歯科医師が負担しなければならなくなります。これが患者さんに伝わらない事もあり、伝えても理解されない事もあります。しかしながら倫理観の高い歯科医師はここに抵抗を感じません。患者さんのために献身的になる事は当たり前だと認識しているからです。そして、実はこの考え方こそが本当の豊かさに繋がる事も理解しているので、
目先の利益を重要視しません。
高い倫理観を保つためには、高い治療技術も必要となるので、普段から研鑽を惜しまない傾向を持ちます。高い倫理観を持つ事で、保険診療の不足する部分を補い、患者さんを大切にする事でお互いに強い信頼が生まれます。
これを可能にするための高い治療技術とスタッフ育成を確立するので、診療全体に一貫性が生まれるというわけです。
もう一つの理由は、自らの能力を超えた治療を施さないためです