歯やインプラントを長持ちさせる「メンテナンス療法」とは?

治療のゴールは「終わり」ではなく「維持」

歯周病治療やインプラント治療を終えた後、多くの方が「これで治療は終わった」と感じます。
しかし実際には、そこからが本当のスタートです。治療で得られた健康を長く維持するために欠かせないのが 「メンテナンス療法」 です。


メンテナンスの3つの柱

Mombelli (2019) の論文では、メンテナンスは次の3つで成り立つとまとめられています。

  1. 患者さん自身の取り組み
     毎日の歯磨き、禁煙、糖尿病など全身疾患の管理。
  2. 歯科医院での予防処置
     歯石や着色の除去、不適合な被せ物の修正など。
  3. 専門的なサポート療法
     歯周ポケットやインプラント周囲に潜む細菌バイオフィルムを除去し、再発を防ぐための処置。

この3つが揃って初めて、治療後の歯やインプラントは安定します。


なぜメンテナンスが必要なのか?

研究によると、治療後も定期的なメンテナンスを受けている患者さんは、
歯やインプラントを長期間守れる確率が高いことが示されています。

逆に、セルフケアやメンテナンスを怠ると、再び歯周病やインプラント周囲炎が進行し、
せっかくの治療が台無しになってしまう可能性があります。


メンテナンスの間隔は?

多くの研究から、3か月ごとの来院 が基本とされています。
特に治療直後の半年間は重要で、短い間隔でのチェックが再発防止に有効です。
状態が安定していれば、徐々に間隔を延ばすことも可能です。


インプラントにも欠かせないメンテナンス

インプラントも天然の歯と同じく、細菌による感染(インプラント周囲炎)のリスクがあります。
定期的にチェックを行うことで、炎症が骨に広がる前に発見・対処できるため、長期的な安定につながります。


まとめ

歯周病やインプラント治療は「治療して終わり」ではなく、「維持してこそ成功」。
毎日のセルフケアと、歯科医院での定期的なメンテナンスが、将来の歯の寿命を決めます。

「治療のゴールは健康の維持」
これを一緒に実現していきましょう。