根っこの治療はなんで長くかかるの?

根管治療は、時間がかかる場合がありますが、非常に重要な治療です。歯の内部には「歯髄」と呼ばれる神経や血管が通っている管(根管)があり、これが感染や炎症を起こすと強い痛みを感じたり、周囲の組織に影響を及ぼしたりします。根管治療は、この感染した歯髄を取り除き、根管を清掃し、再感染を防ぐための治療です。

治療は、感染物質を取り除くために「リーマー」と呼ばれる器具を使用して行われます。根管治療を行うことで、痛みの軽減や症状の治癒、再発の予防が可能です。治療が遅れると、痛みや炎症が悪化し、最悪の場合は歯を抜く必要が出てくることもあります。

治療の回数は、歯の状態や感染の度合いによって異なりますが、早い場合で2〜3回、深刻な場合は数ヶ月かかることもあります。途中で治療を中断せず、完治まで通院を続けることが大切です。根管治療を建築工事の基礎工事に例えると、基礎がしっかりしていないと上に建つ建物も安定しないように、歯の基礎がしっかりしていないと、健康な歯も維持できないということです。

根管治療を中断すると、状態が悪化するリスクがあります。治療が途中で終わってしまうと、取り除ききれていない感染物質や炎症が再び活発になり、痛みが増したり、感染が広がったりする可能性があります。特に、感染が進行すると、根の周囲の骨や組織にまで影響を及ぼし、歯茎が腫れたり膿が溜まったりすることがあります。

さらに、治療を中断したまま放置すると、歯が保存不可能な状態にまで悪化し、最終的には歯を抜かざるを得なくなることもあります。また、感染が周囲の骨にまで広がると、隣接する歯や顎の骨にも影響を与える可能性があります。これにより、さらに複雑な治療が必要となり、治療期間や費用も増えることが予想されます。

根管治療は、一度始めたら完了するまで通院を続けることが非常に重要です。中断せずに治療を完了することで、再感染を防ぎ、歯の健康を長く維持することができます。歯科医師の指示に従い、しっかりと治療を受けるよう心掛けましょう。