健康な歯ぐきは、日々の動きから守られる
「歯ぐきが下がってきた…」
「最近、歯磨きすると血が出る…」
そんな歯ぐきのサイン、実は“運動不足”が関係しているかもしれません。
■ 歯周病は“炎症の病気”です
歯周病とは、細菌によって歯ぐきが炎症を起こし、最終的には歯を支える骨まで壊されてしまう病気です。実はこの炎症、体の「免疫」や「生活習慣」に大きく影響されることがわかっています。
■ 最新研究で明らかに|運動と歯ぐきの関係
トルコで行われた研究(2024年)では、185人を対象に「運動習慣」と「歯周病」の関係を調査しました。その結果──
- 運動していない人ほど歯周病が進行していた
- 週に1回以上の運動でも、歯ぐきの健康に“予防効果”があった
- 逆に、座っている時間が長い(=運動不足)の人ほどリスクが高かった
という明確な傾向が見られました。
■ なぜ運動が歯ぐきに良いのか?
運動によって、体内の「炎症物質」が減少することが知られています。
特に、
- C反応性たんぱく(CRP)
- インターロイキン-6、インターロイキン-8
といった炎症マーカーが運動によって下がることが、多くの研究で示されています。
これらは歯周病の進行にも関与しているため、運動=炎症を抑える=歯ぐきが守られるという流れが成り立つのです。
■ 食事よりも、まず“体を動かすこと”が歯ぐきのためにできること
ちなみにこの研究では、「地中海式の食事(野菜・オリーブオイル中心の健康食)」と歯周病との間に有意な関係は見られなかったと報告されています。もちろん食事も大切ですが、「動くこと」の方が歯周病予防には影響が大きいのかもしれません。
■ 今日からできる、“歯ぐきのための運動習慣”
- 1日20分のウォーキングから始める
- 階段を使う・自転車に乗るなど、日常に活動を取り入れる
- スマホ時間を減らし、“座りすぎ”を防ぐ
「歯ぐきなんて関係ない」と思っていても、全身の健康とつながっている歯ぐき。未来の自分を守るために、まずは“体を動かすこと”から始めてみませんか?
🦷まとめ:歯ぐきと運動の意外な関係
- 歯周病は「慢性炎症」の一種。運動はその炎症を抑える効果がある。
- 週1回以上の運動でも、歯ぐきの健康維持に効果あり。
- 座りっぱなしの生活は歯周病リスクを高める。
- 食事よりも“まず運動”が歯ぐきケアの第一歩。